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特集01 パライバトルマリン
パライバトルマリンとは?
パライバトルマリン独特の、空の色と海の青を混ぜたような、少しグリーンがかった青色は、宇宙から見た地球の色とも形容され、人々を魅了するピュアな輝きをはなっている。

パライバトルマリンは、鉱物学的には各種の色彩を放つトルマリンの一種でしかない。だが、透明度や色味の個性から受ける総合的な印象があまりにも強烈だったため、宝石の世界では独立した名称を勝ち取ってしまった。その色は、宇宙から見た地球の青のようでもあり、華やかなネオンのような青でもある。そしてその個性的な色と共に魅力を引き出しているのが、パライバトルマリン独特のトロリとしたテリである。

これが他の色石と一線を画し、個性ある石をして知られるようになった理由である。この独自の色相の秘密は、石に内包された酸化クロムと銅によるものだ。互いに自己主張の強い2種類の元素は、本来ならば協力的に色をつくりあげることを拒絶する。それが、パライバトルマリンに限ってこの独特のブルーを生みだすことができたのだから、奇跡ともいえる。
評価ポイント
パライバトルマリンを評価するポイントは、まず色相である。ブルーというイメージが強いが、同系色ながらも鮮やかなグリーンからブルーまで幅広く、そして微妙な色相の違いがあるのがパライバトルマリンの特徴である。その数ある色の中でも、プレミアのつくほど高い評価を受けるのが、どこかトルコ石を思わせる、トロリとしたテリのあるブルーである。

テリがありながらも、透明感は損なわれず、若々しく力強い輝きを放っていたら、そのパライバトルマリンはAクラスの逸品といえるだろう。また、ややグリーンがかったブルーの評価も高い。色の濃淡については、同じブルーでも淡い色よりもある程度深みのある濃い目のブルーの方が財産的な価値がアップする。
グリーンの場合、全体に緑が強すぎ、薄い緑のエメラルドと間違えるような色の場合は、価値が低くなる。ただし、淡い色のパライバトルマリンも、濃い石と明るさの点ではそれほど変わらないのも特徴で、それなりの輝きを放っている。明るさに差が出ている場合は、原石を厚めにカットしたか、薄めにカットしたかの差によるものだと考えていい。あらゆる角度からパライバトルマリンを眺め、その印象を大切にすることも、評価する際には重要である。

パライバトルマリンの美しさは、他の宝石とはやや異なった印象を人々の心に残すはずである。従来の宝石から受ける印象が気品だとすると、この色石のブルーやグリーンは、若々しく、鮮やかな印象を与える。それがパライバトルマリンの美しさなのである。
産出国情報
パライバトルマリンは他の宝石と比べるとまだまだ歴史が浅く、1989年に、その名の冠する通りブラジルのパライバ州サンドンデ・パターリャ郡で発見された。
パライバ州の鉱山では、一時期本格的な作業が行われ、良質のパライバトルマリンがたくさん産出された。しかしその後産出は減る一方で、現在もゼロではないが、本当にごくわずかしか産出されなくなった。パライバ州にかわりパライバトルマリンの産出が始まったのが、パライバ州の鉱山と同じ山脈に位置する、隣のリオグランデノルデ州のパレーリャス鉱山である。しかしこちらも産出量は減少しており、今後大量に採れる可能性も極めて低いという。

当初ブラジルでしか産出されなかったパライバトルマリンだが、近年になってアフリカのナイジェリアでも発見された。ナイジェリア産のものは全体的にブラジル産に比べ色が薄いものが多い。良質のものは透明度が高くテリがありみずみずしい印象だが、ブラジル産の一級品のようなネオンブルーとは違う。現在はブラジルより多く産出されているが、上質のものはごくわずかである。
今後の産出動向
これからのパライバトルマリンの産出動向は未知である。ただひとつ言えるのは、前述したとおりパライバトルマリンはクロムと銅という本来相反する物質が結びついたことにより生まれた石なので、こういった石の性質上これからも大量産出を見込むのは難しいということだ。

その存在自体が奇跡に近い宝石なのである。そのため、現在パライバトルマリンを手に入れたいと思っている人は、多少価格が高くても、無理のできる範囲で早めに購入しておいたほうがいい。今後価格が上がることはあっても、下がることはまずない上に、石自体が市場に出回らなくなる可能性もあるからだ。
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